NM邸リノベーション 築44年住宅の再生
寒い家を暖かく、弱い家を丈夫に。
断熱・気密工事が終わりました。
弊社の新築物件は外貼り断熱が基本だが、今回リノベーションの現場に関しては外貼りではなく
訳あってグラスウールの充填工法とした。
但し、担当の岡野棟梁から条件として、パック入りのグラスウールはダメ、あと貼りの気密シートとすること。
なるほど、超高気密 C値0.09を弾き出す男、よく言ってくれた。
新築と違い、44年も経った住宅の木材は寸法もばらばら、変形もしている※1
室内の気密フィルムはもとより、耐震性のために貼る構造用合板件気密処理合板を取り付けるための寸法調整が大変だった、毎日出てくるゴミは2mm~5mm程度に裂かれた柱・間柱材がたくさん含まれていた。
新築では考えられない焚き付けにちょうど良い感じのゴミでした。
今回充填断熱に使用したのは
床 アクリアピンレスボード24K-80mm
壁 アクリアウール16K-105mm
天井 アクリアウール16K-105mmx2段とし
気密防湿フィルムは厚めの0.2mmとした。
ちなみに窓はAPW330 ガス入りlow-e でUA値0.50の性能とした。
隙間なく納められたグラスウールと気密シートお見事。
如何だろうか?岡野棟梁が出した条件。
関東で標準的に販売され、8割9割使用されている6面パックのグラスウール、一件合理的に思われるが、断熱・気密の聖地 北海道では売ってもいない製品だ。
なぜなら表面上はきちんと施工されている様に見えるが裏から見ると明らかに断面欠損が起きていることが判る、そのことは岡野棟梁も経験上知っていて、パック詰めを使う限り性能の保証がないので、今回のチャレンジとなった。
初めて事だが、断熱気密はとにかく丁寧に行うこと、断熱・気密の連続性の重要さを知っている棟梁のなせる技である、築44年の家が再生される。
まだ零下に近い日が続くが中はすでに暖かだ。
床の断熱スペック不足が気になるところだ。
外皮性能は下記のように、弊社新築基準と同等UA値0.46です。
気密測定結果は下記のようにC値1.5でした。新築ではコンスタントにC値0.1の施工をしている岡野棟梁は納得出来ない結果となったが、一般的には十分高気密住宅だが、既存住宅においての充填断熱+気密シートの限界を感じた。